映画パッセンジャーは、実はオリジナルの脚本からストーリーが変更されているといった裏話がある作品でもあります。

このページでは、パッセンジャーのストーリーをザックリと紹介していきます。

当ページには、映画本編のネタバレが含まれています。本編未視聴の方はご注意ください。

ストーリー

宇宙移民を目的とした超大型宇宙船「アヴァロン号」は、約5000人の乗客を乗せて航行中でした。

目的の惑星に到着するまでに120年かかる事から、乗客は人工冬眠ポットを利用して長い眠りについていました。

しかし、冬眠ポットの故障により、5000人の中でただ1人、ジムだけが目を覚ましてしまうのです。

目覚めたジムは、再び冬眠ポットを使えない事、乗組員ではない事から宇宙船のコントロール権限を何一つ持っていない事、地球に送ったSOSの返事が届くまでに55年かかるという絶望的な状況に陥ります。

そんなジムは、目覚めてから約1年間、無理やりこじ開けたスイートルームで孤独に過ごす日々を送っていました。

船内に用意されていたエンターテイメントシステムで時間を潰し、アンドロイドのアーサーと喋る。

代わり映えのない生活に虚しさを感じていました。

 

ある日、ジムは宇宙服で船外に出られる事に気付きます。

最初は、生で見る宇宙の壮大さや美しさに感動していたジムですが、日に日に降り積もっていく孤独感に耐えきれなくなり、生身の状態で船外に出ようとしたのです。

ですが、何とか我に返り、踏みとどまります。

 

孤独感に押し潰されそうな日々を耐えるジムはある日、冬眠ポットで眠るオーロラに一目惚れをします。

彼女の事を調べたジムは、ドンドンと彼女に惹かれていきます。

気付けばジムは、彼女を目覚めさせたいという気持ちが芽生えている事に気付きます。

しかし、彼女を目覚めさせる事は、彼女を自分と同じ状況に陥れる事だと考え葛藤します。

結局ジムは、自分の欲望を抑える事が出来ず、彼女を目覚めさせてしまいます。

目覚めたオーロラは、自分が置かれている状況に戸惑いますが、ジムと暮らしている間に彼女もジムに惹かれていったのです。

恋人となった2人は、孤独な宇宙船の中でも幸せな暮らしを送る事となります。

 

しかし、そんな幸せは長くは続きませんでした。

オーロラにプロポーズをしようとした直前に、オーロラはアーサーからジムが故意にオーロラを目覚めさせた事実を聞かされるのです。

その事実を知ったオーロラは、ジムを拒み、2人の関係は悪化してしまいます。

船内で植物を育てる等、ジムはオーロラに対する贖罪を行います。

ですが、彼女がジムを許す事はなく、2人は同じ船内で離れ離れで暮らす事になります。

そんな中、アヴァロン号が停電を起こします。

この停電がきっかけで乗組員(甲板長)のガスが目覚めます。

アヴァロン号のアクセス権を持つガスが目覚めた事により、事態は収拾すると思われましたが、実はアヴァロン号がかなり危険な状態であるという事実が発覚します。

このままでは、アヴァロン号の全ての機能が停止し、乗客全員が助からない事から、3人は必死に故障の原因や解決方法を探します。

そんな時、故障した冬眠ポットの影響でガスの寿命が残り少ない事が判明します。

自分の死期を悟ったガスは、ジムとオーロラの2人に自身のアクセス権を託して、息絶えてしまいます。

 

ガスを看取った2人は、何とか故障の原因を突き止め、トラブルを解決します。

その時にジムは、医療用ポットを使用する事で1人だけ冬眠状態になれる事に気付きます。

ジムは、オーロラへの償いとして医療用ポットを譲ろうとしますが、オーロラはこれを拒否して、ジムと2人で暮らす事を告げます。

そしてジムは、出来ていなかったオーロラへのプロポーズを行い、オーロラと結ばれます。

 

ジムとオーロラが結ばれてから88年後。

アヴァロン号は目的の惑星まで残り5ヶ月の位置まで到着していました。

乗組員の冬眠ポットが起動して、船長や乗組員が続々と目覚めていきます。

彼らがそこで見たのは、冬眠前とは違う緑に覆われた船内、そしてオーロラの遺言となるアナウンスを聞く事になるのです。

そして、自分たちが眠っている間に起きた様々な問題や2人の物語を知る事になりました。